Rockface

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    言葉の力

    日本語は主語がはっきりせず、あいまいな言語だと言われる事がある。英語は日本語に比べて論理的なんて話も聞いたりする。

    確かに日本語の方があいまいに「しやすい」けれど、英語で主語があいまいな場合もあるし、日本語でも論文を書くときには明快で論理的に書かなければいけないわけで、使い方の問題だと思う。

    ところで、日本のスキー雑誌に連載を持っているという、スキー指導者の人の面白い記事を見かけた。
    http://blog.livedoor.jp/quality_of_life/archives/52043758.html

    「切り替え」が人によって重かったり軽かったりするという話だ。

    「切り替え」というのは「雪に噛み込んでいるエッジを反対側のセットに切り替える」事(及びその辺りの局面)だと思うし、このスキー指導者の人もそのように捉えている。ところが、ここで出てくるデモの人が言っている「切り替え」はエッジ角が緩んでいく局面のようだ。

    ここでUSSAのマニュアルを、$10の元をさらにとるために(笑)引用すると、USSAではターンの局面を次のように分類している。

    turn_phases.jpg


    Initiation - 開始

    Turning - 旋回

    Completion - 終了


    始めて、回って、終わる。実に単純。そして、この終了から次の開始の両方を含めた、ターンとターンの間をTransition=移行としている。これは4番目の局面=フェーズを付け加える物では無くて、選手やコーチが話をする時の為の便宜上の物、のような説明がある。「エッジの切り替え」は「Edge Change」と呼ばれていて、このTransitionでのCompletionとInitiationの間に起こるものだ。

    これらの用語=Terminologyを使って上の記事の話をすると、スキー教師の人が話しているのは、「エッジチェンジではスキーは軽い」という事で、デモの人が話しているのは「旋回期を終わらせて、エッジ角を緩めるターン終了期に入るのはフォールラインが望ましい」ということだ。前者は「エッジの」切り替え、後者は「ターンの局面の」切り替えという事になり、こうしてUSSAの用語に翻訳してみるとまるっきり違う話なのが分かる。

    ところで、この「エッジを緩めるのはフォールラインあたりが良い」というのは、英語圏では割と当たり前に話されていることで、たとえば前にあげたGreg Gurshmanの記事でも、レベルの高いレーサーのシュプールはコンマ型になる、つまり、ターンの前半が丸くなって、後半は直線的に抜けていくという事を言っているし、GSトップレーサー達がフリースキーしている動画を見ても実際に雪が早い段階から飛び始め、全体として横方向に飛んでいるように見える。





    もちろんこれは、カービングで出来るだけ速く滑るときの話で、ある程度以上の斜度になったらInitiationの部分で雪を飛ばしながらカービングするなんて事はどんなに上手い人間でも不可能になるけれど(そもそも圧雪車が入れなくなるし)、なるべく早い段階から素早く次のターンに向けて仕掛けていくという体の動き自体は、超急斜面で体が遅れないようにターンをするときなんかも同じなので、カービング特有のものではなくて、スキーの基礎的な技術でもあると思う。

    「単純な事をありえないくらい複雑にした結果、それを教える事が困難になってしまうのでは意味が無い」と、US Ski Teamの元ヘッドコーチは言っている。確かに、例えば「ターンは早めにしかけて終えろ」という事を、ありえない位複雑な言い方にして、それを教える事が困難になってしまったとしたら意味が無い。USSAのメソッドにも、「Keep It Simple = KIS」とあって、単純明快具体的であることを重視している。同じ事を教えるのでも、わかりにくい言葉で、漠然とした話をするのと、わかりやすい言葉で、具体的な話をするのとでは、結果が全く違ってくるだろうから当然だ。

    なるべくわかりやすい、意味を誤解する余地のない、具体的な用語を使うのは、単純明快で具体的な話をする為の第一歩だね。
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    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/31(木) 04:32:54|
    2. 未分類
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    USSA Alpine Ski Fundamentals I&II

    前に紹介していただいたblog、ジュニアスキーさんの所でUSSAのコーチ用の教材、Alpine Ski Fundamentalsの話題が上げられていた

    これ、家にもある。

    fundamentals.jpg

    確かそれぞれ$40くらいのものが、アマゾン(に出店してる店)で両方$10前後になっていて、酔っ払ってる時にポチッと行ってしまった(笑)

    Fundamentalsの方は、紙媒体(CDもあるけど高かった)、Fundamentals IIの方はCD。前者はussacoachというところから、後者はMedia Sourceから購入。全部目を通してから記事書こうとおもってたら、IIの方は$25になっている。早く書けば良かった。

    紙媒体のFundamentalsの方は、正直期待していなかったんだけど、内容の半分はコーチ方についてで、コーチとして具体的にどのような行動をとるべきか、とか、コーチのスタイルの違いや、プランの立て方など、これが以外に面白かった。残りの半分は「基礎のスキー」、「ストックの使い方」、「カービングターンとトランジション(切り替え)」、「クローチングを組んでの滑り」、「ジャンプ」の5つの分野に分けて、それぞれ何を目的として練習するか、どのようなドリルを使うかの説明になっている。CDにビデオと詳しい説明があるようだ。

    Fundamentals IIはCDの方を買ったんだけど、これはドリル集の色が強く、上の分類によって分けられた、20個ほどのドリルが紹介されている。最後に風洞実験でクローチングの組み方によって空気抵抗の値が変わるのをリアルタイムで見せている映像なんかもあって面白い。

    どちらも$10なら元取ったかな?記事もかけたし(笑)

    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/24(木) 23:25:34|
    2. 北米スキードリル
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    シーズンイン!

    もう夏も終わり。街の方はサイクリングにちょうど良い位の気候だけど、

    lake.jpg


    山はついにシーズンイン! ジュニアレーサー達も早速トレーニング開始。

    chr1top.jpg

    その間、こちらは誰も来ないパトロール小屋の後ろで地味に救急のトレーニング(笑)

    OEC_PR.jpg


    今年のコロラドは早くから雪が降って、良い年になりそうな予感だ。東京−デンバーの直行便が飛ぶようになったし、日本人によるスキー旅行代理店もあったりする(全く知らない人です)。ベイルは凄く高いけれど、カッパーマウンテン辺りならずいぶん安くなるし、車で15分〜30程度の周辺の街に泊まればもっと安くすむ。カッパーマウンテンは毎年各国のナショナルチームを初め、東海大のスキー部なんかも合宿してたりして、街は小さいけれど、スキーを楽しむには良いリゾート。他にもブレッケンリッジ、キーストンやウインターパーク等を初め、空港から2時間程度に沢山スキー場がある。

    残念ながら超円高は終わってしまったけれど、良いスキーとブーツ位の値段で滞在できると思うし、それだけの価値はあると思う。今年、海外でスキーはどうですか?

    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/23(水) 03:09:27|
    2. 北米スキー生活
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    カービングの練習方法

    Youtubeをみていると、好きそうな動画をおすすめして来る事があるけれど、スキーの動画をみていたら、こういう日本の動画が出てきた。



    日本語の動画では珍しい動きだな、と思うと同時に、即座に思い浮かべたのが、オーストリアのスキースクールの、カービング導入動画。



    そうしたら、この人も、日本人だけどオーストリア国家検定スキー教師だそうだ。

    http://www.hase-ken.com

    俺って見る目あるな(笑)じゃなくて、当たり前だけど、日本でもそういうスクールはあるんだね。ちなみにこの練習、地元のスキー場で元US Ski Teamコーチも教えていたので、割と世界的に標準的な物だと思う。まあカービングだけがスキーじゃないけど、カービングを教えるメソッドはちゃんとあるんだな。

    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/12(土) 13:01:19|
    2. 未分類
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    Skills Quest

    去年はカナダのレクリエーショナルスキーヤー向けの教程を紹介した。あれだけの内容がネットで誰でもタダで見られるというのは素晴らしいと思う。ところで、お隣のアメリカはどうかというと、実は結構面白いのがあって、先シーズン、ワールドチャンピオンシップとワールドカップ女子スラロームを両方制したUS SKi Teamのミカエラ(ミケラ)シフリンのような選手を養成するための、幼児期からの系統的なプログラムとして、Skills Questというのを打ち上げている。

    これはUSSA(U.S. Ski and Snowboard Association)のAlpain Training System(ATS)をベースにしたもので、ATSでは、幼児の初心者から、成人のワールドカップレーサーまでを6つの段階に分類し、それぞれの段階で必要な滑走日数やその内容、スキー以外の運動、心の問題から、用具などについて述べている。

    http://alpine.usskiteam.com/sites/default/files/documents/athletics/alpine/2011-12/documents/ats_matrix_september_09.pdf


    Skills Questではスキーのエッジング、ロータリー、プレッシャー、バランスという4種類の技能がこの6つのどの段階にあるか、具体的なドリルによる客観的な評価法を提示している。

    http://ussa.org/alpine-programs/athletes/development/skillsquest/skiing-assessment


    例えばOutside Ski Turnsではシフリンのお手本とともに、ドリルの目的や、やり方の説明、注意点などが詳しく載っているし、

    http://alpine.usskiteam.com/aip/alpine/outside-ski-turns


    まだ開発中のようで、すべてのドリルにあるわけではないけれど、10点を満点とする点数での評価の方法も示されていて、例えばPole JumperにあるPDFの説明では、どのような失敗をすると何点減点するかが書かれている。

    http://ussa.org/sites/default/files/documents/athletics/education/2012-13/documents/Pole%20jumpers_1.pdf


    表では4-5点はブロンズ、6-7点はシルバー、8点以上はゴールドというように色分けされていて、この点数に達したら、その色のバッジ等をあげて、子供のモチベーションアップを図ろうということだ。

    これらのドリルは、あくまでそれぞれの能力の評価の為に上げてあるもので、これで弱点を把握した上で、他のドリルもたくさん使って強化しようというのが趣旨だ。この4つの能力はカナダの5つの分類とほぼ変わらないので、前の記事であげた、カナダスキーコーチ連盟のドリル集と合わせて使ってみたりすることも出来るだろうし、アマゾンで売っている、USSAのAlpine Ski Fundamentals Manual 1と2のCD/DVDにも色々とドリルが載っているはず。

    自分のレベルにあった、その時必要なドリルをこなしたときの上達の仕方はちょっとびっくりするくらいのものがある。とはいえ、自分のレベルに合わないものを無理やりやっても駄目どころか、悪い癖が付くこともあると思うので、その辺のレベルの調整や、フィードバックの与え方がコーチの腕の見せ所だと思うんだけれど、このSkills Questはそういう部分を体系化しようという試みのようだ。

    ちなみに上のSkills Questのページにもリンクがあるけれど、USSAはDartfishというサイトに、アルペンだけでも100以上のビデオを上げていて、好きな人は半日楽しめると思うのでこれも是非どうぞ。

    http://www.dartfish.tv/Presenter.aspx?CR=p1490c3372

    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/09(水) 06:53:42|
    2. 北米スキードリル
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    シーズン間近

    シーズンオフでもたまには書こうと思いつつ、また今夏もblogを放置してしまったけれど、スキーシーズンも近づいてきた。いかがお過ごしでしょうか。こちらは4月に記事にしたように、スキーパトロールのためのOutdoor Emergency Careの勉強の真っ最中。8月の終わりから、1200ページ以上あるこんなのを教科書にして、

    oec_book.jpg

    病院で3時間の講義を週2回ひーこら言いながら受けている。予習に1~2時間かかって、全20回なので、数回あるスキー場でのトレーニングをあわせるとトータルで100時間ほどかかることになる。内容も、解剖学と生理学の初歩から始まって、肺に穴が開いた場合や、大腿骨骨折といった外傷から、心臓麻痺や脳梗塞などの病気への対処など、かなり幅広く具体的なケースを扱うことになっている。出産の際の赤ちゃんの取り出し方まであったのにはびっくりした。唯一おめでたいケースだけれど、出来れば実際にはやりたくない(笑)

    昨日はこのOECのRefresher(更新のトレーニング)が現役パトロール向けにあったので、スキー場まで手伝いに行ってきた。そしたら積もってますよ。

    oec_mtn.jpg


    シーズンインまであと2週間。雪見ると気持ちが盛り上がるね。

    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/10/01(火) 05:41:40|
    2. 北米スキー生活
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