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    カナダスキー教程 - 上級 (コーチングメソッド)

    カナダスキー教程シリーズ、アドバンスト編。具体的な内容に入る前に、どのように運動能力は発達するのか、スポーツのコーチをする際、どのようなメソッドがあるかという概要から。原書では6章からになる。

    運動能力の学習過程を理解する

    カナダコーチ協会によるコーチ用の教材は、熟達したスポーツの能力が、予想可能な、計画出来る形で発達することを示している。運動技能修得の各ステージを理解することは、効果的なメソッドの基礎となる。運動能力の学習の原則は、あらゆるレベルでのすべてのスキルに対して当てはまる。それぞれの技能学習のステージは、教え方と密接にかかわっている。

    Initiation - 入門

    スキルや活動に対する初めての接触。
    何をしていいかまったくわからない。


    Acquisition - 獲得

    鍵となる動きの要素を正しい順番で調整しながら実行できる。
    動きは安定せず、正確さにかける。
    考えながら動いている。
    荒いフォーム。動きの同期、リズム、流れにかける。


    Consolidation - 統合

    動きの統合が見られるようになる。
    変動のない状況では、リズミカルでコントロールされた動き。
    上級の動きの要素が見られるようになるが、プレッシャーを感じたり、環境が変わったり、要求される事が難しくなってきた場合には安定して行うことが出来ない。


    Refinement - 洗練

    難しいコンディションでも正確で安定している。
    動きは意識せず、自動的に行われる。
    小さな微調整しか必要ではない。
    自身による見直しと、修正が可能。


    Creative Variation - 創造的多様性

    多様性

    動きは難しい状況でも完璧である。
    効率的な自分なりのスタイルを確立している。
    手本に合わせた動きもすることが出来る。


    臨機応変

    自発的に新しい動きの組み合わせを作り出し、予想しなかったシチュエーションに対応できる。
    競技や慣れない状況において、効率的な自分なりの動きが発達する。


    創造性

    スキーヤーは好みや規定、原則などに合わせてスキルを作り出すことが出来る。
    動きに個人の持ち味が出るようになり、物事を行うやり方は、個性的、本能的で、スキルは自動的に使われる。



    I A C R Cv - 入 獲 統 洗 創



    教える際に:

    Initiation - 入門

    生徒のタイプに合った明確なイメージを使う。
    安全で滑りやすい環境を提供する。
    大量の繰り返しを確保し、完全さを求めない。


    Acquisition - 獲得

    繰り返し練習を増やす - 必ずしも完全さを求めない。
    トライ&エラーによる学習。
    スキーヤーの運動に対する意識を高めるような質問をする。
    左右の対称さを求める/促進する。


    Consolidation - 統合

    スキーヤーをさまざまなシチュエーションに出会わせる。
    さまざまなコンディションでの繰り返し練習。
    より複雑で困難な課題に挑戦させる。
    トライ&エラーによるさらなる学習。


    Refinement - 洗練 

    スキルが高いレベルで実行されるように、複雑で困難なシチュエーションを取り入れる。
    さらに大量の繰り返し練習。
    決断能力を発達させる。


    Creative Variation - 創造的多様性

    スキーヤーが自分なりのさまざまな滑り方を発見できるような環境づくり。
    競技中や厳しい状況での完璧な実行を求める。



    生徒へのフィードバック:

    Initiation - 入門 & Acquisition - 獲得

    何をどこでどのようにいつやるかという指示。
    実演やビデオを使う - 視覚的な基準。


    Consolidation - 統合 & Refinement - 洗練

    スキーヤーは自分でフィードバックが出来るようになってくる - インストラクターは促進する役を果たす。
    知識と理解を発達させる - ある程度の指示と説明。
    フィードバックの量は減っていく。


    Creative Variation - 創造的多様性

    すべての意思決定に対してスキーヤーとインストラクターのチームワークが求められる。
    さまざまな環境を使う。
    スキー中にタイミングを取るための目印を使う。
    他チームとの練習の機会の提供。
    トレーニングの効果を最大に上げる為の、スキーヤー・競技者の管理。



    トレーニングメソッドの比較

    効果的なアプローチは、学習者のニーズに合っていて、運動能力の発達段階や、学習の環境を踏まえた物。

    「行動型トレーニング」は指示的なものだ。インストラクターは学習者に何をすればいいか伝え、実技に対して定期的にフィードバックを与える。これはInitiation - 入門とAcquisition - 獲得の段階で有用なメソッドだ。運動のスキルは一連の動きに分解され、発達段階は簡単なものから複雑なものへという流れになる。繰り返しと、インストラクターからの定期的なフィードバックがスキルの保持のために使われる。

    「意思決定型トレーニング」はジョアン・ビッカース博士によって研究されたアプローチで、判断する力と自立性の発達を促進するものだ。インストラクターは学習者が色々なパターンを試し、解決方法を見つける手助けをする。課題はしばしば分割されずに完全な形で与えられ、複雑で、複数の運動スキルを同時に使う難しいものとなる。一連の動きと発達段階の進み方は複雑になり、さまざまな違った種類のドリルやシチュエイションが、臨機応変であることや、能力の幅広さの発達を促進する。意思決定トレーニングでは、質問を投げかけることで学習者が課題や実技に対する理解を深めるのを助ける。自分で考えることを促進するため、学習者に対するフィードバックはしばしば遅れ、あるいは少なくなる。

    *発達の要素

    個人の発達にはさまざまな要因がかかわる。身体的、心理的な要素とともに、機材の選択や調整も大きな影響を持つ。雪のコンディションや地形は常に学習プロセスに影響を及ぼす。これらについてはこのセクション及び、Training for Performance (9.2)で触れられている。


    行動型トレーニング

    短期間で結果を出すのに効果的。
    限定的な学習者による自省的な思考。
    インストラクターからのフィードバック抜きには発達が阻害される可能性がある。


    意思決定型トレーニング

    長期間での発達に効果的。
    自分で見直すことが出来る(自己反映的)、自立的な学習者を育てる。
    いくつかの要素は短期間でも役立てることが出来る。



    アドバンストレッスンの計画

    発達戦略を決める:

    セッションの計画には行動型と意思決定型のトレーニングの配分の決定が含まれる。学習者の発達レベルと、時間的制限、発達させるターゲットの能力に基づいて行う。

    1. スキーヤーの総合的なレベルを見積もる

    総合的なスキー能力はスキーの経験がどれだけあるかを示し、教える際の最初の目安となる。

     エキスパート
     アドバンスト
     インターミディエイト
     ビギナー
     エントリーレベル


    2. 時間枠を考える。

    1回きりか、複数回やるのか?

    短期 = 指示的、規定的

    長期 = 対話的 自己反映的


    3. 能力開発のターゲットを決める

    能力開発の目的を、観察と、学習者からのフィードバックによって選ぼう。短い期間であれば、インストラクターの選択が大きな重さを持つ。この場合は、インストラクターが主導して目的を決める。もしセッションが長期間に渡るものの一部であれば、学習者を分析と問題解決に参加させよう。

    • 口頭 - 学習者に自分の滑りをどう考えるか質問する。

    • 視覚 - 滑りをみて、使われているスキルの組み合わせやシチュエーションなどを評価する。

    I A C R Cv - 入 獲 統 洗 創


    • どのようなタイプの学習者で、どのような性格なのかを判断する。


    4. ターゲットの運動スキルの発達段階にあわせる。

    もし目標が新しい動きのパターンや戦術ならば、行動型のアプローチを優先しよう。すでに確立されたパターンに対する調整を行うには長くかかり、体系的なアプローチが必要となる。高度な、洗練された課題では、自分で考えることを促進しよう。


    5. トレーニング戦略の選択

    良い戦略は生徒にやりがいと手ごたえを与え、運動及び認識のスキルを発達させる。適切に選択された発達戦術は、ある特定の種類の、複数のスキルの習得を目標とし、新しい結果を出したり、効率的な動きを発達させたり、滑りに対する感覚を磨いたりする。適切な手ごたえを与えることは、学習者を引きつけ、やる気と欲求を生み出すとともに、自省的な考え方と、問題解決の能力を発達させる。滑る環境それ自体も発達のための価値ある道具となる。地形と、雪のコンディションはスキーを教える上での創造的な楽しみの一部だ。


    シチュエーショントレーニング

     コブ、木の間、急斜面、平らな斜面。
     幅広いコンディション。
     斜面を使ってのゲーム。

    認識トレーニング

     質問と自己反映的な課題。
     チャレンジ。リスクの高いことをする事。
     自立と問題解決。

    幅広さのトレーニング 

     動きを誇張した練習。
     さまざまな運動強度。
     リズムとターンの形。



    すべりの評価 - 上級の能力

    発達のための適切なターゲットを設定することは高いレベルでスキーを教える際に難しい部分の一つだ。スキーを取り巻く複雑な環境の中で、動きのパターンを分析し、解釈するためにはさまざまな方法がある。以下の事に注目しよう:

    スキーのスキル(4.6)
    基本的な能力(3.7)
    (http://rockface.blog.fc2.com/blog-entry-20.html)


    滑りの目的と、結果を出す際の効率性を基準にして評価しよう。流れとリズム、スキーのリアクションを見極める力を養おう。物理と生物力学の原理を理解することが役に立つ。次に挙げるものは、上級の滑りを評価する際に、自分自身に問いかけるべきいくつかの質問の例だ。

    強さと流れの保持

    スキーヤーは強くしなやかなスタンスを保っているか?
    スキーヤーは強く安定して見えるか?
    ターン中に滑らかで力強い流れがあるか?


    弧から弧へ

    スキーヤーは先を見ているか?良いラインを選んでいるか?
    ターンとターンの間でバランスは保たれているか?適切な時期にストックを突いているか?
    雪とスキーとのコンタクトは良くコントロールされているか?


    圧力をかけることと軌道の変化

    リズムと跳ね返りがあるか?
    スキーの反発はコントロールされて、適切な方向に向けられているか?
    色々な種類のターンの形が出来ているか?


    スキーを回すスキル

    スキーヤーは減速したり、スピードを保ったり、加速したりすることが出来るか?
    スキーを回す際に幅広いスキルが使われているか?
    状況と地形に合わせた回し方が出来ているか?



    次回はカナダスキー教程シリーズ最終回、アドバンスト編の具体的なタクティクスの予定。
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    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/03/27(水) 07:04:44|
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