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    ずらしの発展 - Pivot系ドリル

    今、日本のスキー界では「ズラし」が熱いらしい。乗るしかない、このビッグウェーブに! …古いな(笑)

    実は、前にあげた、アメリカのUSSAでも、カナダのCSIAでも、「ズラし」という技術は無い。いや、もちろん無いわけは無いけれど、技術の分け方としてそういう分類はしていなくて、主にRotary(カナダ)やPivot(アメリカ)=回旋、と、Edging=エッジの角度のコントロール、とが混ざった物と捉えている。

    アメリカのジュニアレーサーのトレーニングプログラムである、Skills Questでも、Pivotのドリルはいくつか出ている。ただ、Skills Questはフェーズ3でも滑走週3-4日、年間70日という、完全にスポーツとしてやっているレベルの物だし、あくまで評価の基準なので、あまりきめ細かくバリエーションが無い。ここでは、アメリカのスキー教師協会である、PSIAが何をやっているかも絡めて紹介したいと思う。

    PSIAはアメリカで一般の人にスキーを教えるスキー教師の団体だ。教える資格はLevel 1からLevel 3までの3段階あって、大体1が初心者を、2が中級者を、3が上級者を教えるという具合。そのLevel 1の試験で出るのがこれ。




    Side Slip、いわゆる「横滑り」だ。最初の説明では「フォールライン(真下)に直角にスキーを向けて止まった状態から、エッジを緩め、真下に向かって数メーター滑った後止まる。両方の向きでそれぞれ行い、上半身と骨盤より下の下半身の分離を見せる事。」と、ある。途中の字幕は

     「スキーは真下にずれていく」

     「両スキーは中心からしなる」

     「両スキーが同じようにずれる」

     「山スキーは谷スキーより前に出る」

     「両スキーは常に平行」

     「関節はバランスが取れた形で曲げられ、重心を、土台であるスキー(Base Of Support)の上に保つ」

     「両脚は、安定した骨盤と上半身の下で回転される(上半身と下半身の分離)」

    となっている。後で出てくるけれど、このとき両スキーをぴったり付けず、肩幅(腰幅)程度の、自然に動きやすいスタンス(アスレチックスタンス)を保つのもポイントだ。「上半身と下半身の分離」が強調されていて、上半身が完全に真下(進行方向)を向くことも求められ、大事な部分。


    次にLevel 2で出てくるのがHokey Stop。(張りつけ出来ないのでリンク)

     http://vimeo.com/7440961


    今度は直滑降から横滑りに移り、止まるもの。説明は「スキーヤーは直滑降で真っ直ぐ数メーター滑ってから、両スキーを90度回転させて両エッジを同時に立てて突然止まる」と、なっている。

    以下途中の字幕

     「両スキーはフォールラインに直角になるまで同じ割合で回っていく」

     「両スキーは同時に同じ割合で横に傾いて(=エッジ角が付いて)いく」

     「両スキーは中央からしなる」

     「ターンは安定した骨盤と上半身の下で、両脚によって行われる」

     「スキーを横に傾ける(=エッジ角をつける)動きは”足(feet)”と”脚(Legs)”で行われる」

     「体の伸び縮みの動きは徐々に行われ、重心を、土台であるスキー(BOS)の上に保つ」


    これはSkills QuestのSide Slip with Edge Setと、要求される厳格さは違うもののほぼ同じものだ。




    このほか、Level 2にはこれを左右連続してやるLinked Hockey Slipsがあり、(これもリンク)

    http://vimeo.com/7427952


    Level 3になると、前にも紹介した、左右を滑らかにつなげたPivot Slipsが出てくる。




    この際の注意点は上とほぼ同じ。ここでも足は多少開いて、両足(ブーツ)の下を中心にそれぞれのスキーが回転することになる。

    より詳しいUSSAのPivot Slipsの説明を一部訳すと、

     • サイドスリップは6メーター行う
     
     • 大きくスピードを落とさずにサイドスリップした後今度は反対に回して6メーター

     • 左右2回ずつ行う

     • 最後はストックを付きながらエッジを強めてとまり、その姿勢を3秒保つ

    となっている。





    さらにPSIA Level 3ではこれのバリエーションとして後ろを向くものや





    横を向いた状態からジャンプをして真下を向いて着地、そのまま回していくものなどもテストされる。




    またSkills Questではフェーズ4で、Side Slip to Straight Run to Side Slipという、ピボットを途中で一旦とめて直滑降を混ぜるバリエーションをあげている。




    上のLinked Hockey Slipsとの違いは、ここではサイドスリップの際にスピードを落とさないことが求められている事。荒れた雪面でこれをやっていて、逆エッジを食らって谷側にたたきつけられたことがあるけれど、それくらいの薄いエッジのかけ方が必要だ。ちなみにその時はしばらく悶絶して人が集まって来ることになったので、そうならないように気をつけよう(笑)

    どのように行うかは下のように規定されている。

     • 圧雪された中斜面でおこなう

     • 直滑降から始める

     • スキーは腰の広さに保つ

     • 10メーター滑ってスピードに乗った後、両スキーはフォールラインに90度まで回される

     • そのまま大きくスピードを落とすこと無しに、6メーター真下にサイドスリップ

     • その後直滑降に戻って6メーター、逆方向に回してサイドスリップ6メーター

     • 4回目のサイドスリップでエッジを強めて、ストックを付きながら止まり、そのまま3秒静止


    実際やってみると、板の中央のいい位置に乗り続けていないと綺麗に回らない。最初に書いたように、Pivot (Rotary)とEdgingのトレーニングとして行われているという事がよく分かる。


    最後に、今までのドリルの流れとは違うけれども、前にパトロールのトライアウトでもやらされた、木の葉落としのドリルとカービングのターンとの関連をBodeとPhilが見せているビデオがあるので紹介。



    Phil 「今回のエピソードではカービングターンを扱う。それにはプレッシャーコントロールとエッジングが必要になる」

    Bode「カービングになると、すべての事がもう少しダイナミックになってくる。1本のエッジに乗るのでバランスがもっと大事になってくるし、左右のバランスは必須の物になる。ここで最初に話す前後のバランスも同じように大事だが、一番重要なのはエッジを雪に奇麗に噛み込ませ、ダイナミックなターンの間中その上に立ってバランスをとる能力だ」

    ナレーション「上体の動きはあなたが奇麗なカービングターンをマスターする上で非常に重要な物になる。ボーディーがターンをする際の前傾がわかるだろうか」

    Phil「ターンに入る際、スキーのシャベル、つまりスキーの先のサイドカットが広がっている部分、に向かって立ち上がる。この部分は同時に柔らかくなっているのでスキーがしなり、サイドカットがターンの弧を内側に引っ張ってくる。ターンを抜けて行くに連れて、自然に踵の方に押される感じがするだろう。これが自然な動きだ。ターンを前で始めて… 踵に向かって少し押される。ここでやるべき事は(後ろに動きながら)これに耐えて(前に動きながら)これを積極的にやる。(もう一度後ろに動きながら)これに耐えて(前に動きながら)これを積極的にやる」

    ナレーション「ボーディーが木の葉落としの練習をやるのを見てみよう。この練習はエッジのかけ方を理解して、奇麗な弧を描いたターンをするのに非常に役にたつ」

    Phil「重心を前に移動して、今度は後ろに。微妙な動きだ。スキーがどのように反応するか、どこにバランスポイントがあるかを掴め」

    ナレーション「前後の動きを色々試してみよう。(実際にターンをする時には)一般には後ろへの動きには耐えることになる」


    このように、「ズラし」と「カービング」という対極にある2つの別の技術ではなく、ピボット(回旋)とエッジング(それにバランスやプレッシャーコントロール)という技術があり、それらを適切に使った結果、カービングを含めたレベルの高い滑りが出来るようになると捉えられていて、上に挙げたPivot Slipのバリエーションは、そのうちの主にピボットの分野のドリルだ。

    今シーズンは日本にズラシのビッグウェーブ(笑)が来るようなので、Side Slip、Pivot Slip系のドリルの発展をまとめてみた。USSAの4技能の1つ、ピボットはこれだけでもかなり押さえられると思う。PSIAはピボットをかなり重視していて、Harald Harbはそれに一言(以上)あるようだけれど、その事に関してはまた次の機会に。
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    テーマ:スキー - ジャンル:スポーツ

    1. 2013/11/13(水) 08:47:21|
    2. 北米スキードリル
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